経済学部による開講科目である海外インターンシップは、2019年度以降、新型コロナ(COVID—19)感染拡大の影響により、4年間の中止を余儀なくされたが、2024年度になって新型コロナ感染が小康状態となったことで開催を決定し、参加学生を募集することになった。5年ぶりの開催となったプログラムの費用は、前回と比べて費用は約4分の一上昇となった。その影響も受け、4年生が2名、3年生が2名、2年生が1名の合計5人が参加した。 プログラムの主な活動は、午前中は、台湾師範大学国語教学センター開催の3週間中国語速成コースに参加、午後は、主として微風超市(Breeze Super)での就業体験である。一行は8月11日に成田国際空港から出発、夕方に桃園空港に到着、夜遅くに台北市街地に到着した。翌日12日早朝より、同大学国語センターでガイダンスがあり、中国語のプレースメントテストが行われた。午後には、国語センター主催の交流会に参加した。 翌日以降は、それぞれレベル別クラスの教室で講義に参加した。午後は、微風超市(Breeze Super)を訪れ、西川総経理(社長に相当)より、同社での就業体験の概要について話をうかがった。その後、学生の世話役として蔡氏(Mr. Keith)がショッピングモール内の施設や企業博物館などを案内してくれた。 14日より、同スーパーでの就業体験が始まった。西川社長の提案により、「海苔弁」の試作が課題として与えられた。条件は店舗販売の材料を用いて、調理用キッチンで調理できるメニューを考えるというものであった。そこで本学メンバーは、「日本の味」の再現を目指して、日本米使用にこだわっただけでなく、日本風のおかずを添えて作成するという提案を試みた。しかし、コスト面などの考慮から上市とはならなかった。他方、就業期間中に地元企業が行う中元節の式典に参加した。 弁当試作以降は、店舗において商品検査や包装などの作業、試食などの販促支援を行った。同社には日本だけではなく、欧州やアジア各国の商品も扱っている。その中でタイ食品のプロモーションがあり、タイ美食フェアの開幕式に参加させてもらった。また、日本からは、店内で石川県物産展のお手伝いを行った。他にも、日本各地から販売依頼のあった食品や果物など、台湾の消費者がわかりやすいと思える資料を作成、特産品の紹介、商品概要、説明書などの作成を手伝う仕事も行った。 プログラムは、あっという間の3週間であった。就業体験や職場の担当者とのやり取りから、参加メンバーは多くのことを学んだ。また、午前中の中国語学習においては、中国語や台湾のことを学んだだけではなく、各々の国の背景のある人との交流から、海外のことについても学ぶ貴重な機会となった。 本プログラムで滞在した3週間の間、台湾師範大学国語センターの教職員、微風スーパーの西川社長、蔡氏(Mr, Keith)、その他、インターン活動を支えてくれた微風超市の方々には大変お世話になりました。この場を借りてお礼を申し上げます。